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ボルダリング検定の魅力

さて、そろそろボルダリング検定(以下 ボル検)の話をしましょう。

これまでなかなか書けませんでしたが、それは整理して説明するには自分も深く理解する必要があったからです。

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ボル検の事業化までには、これまでいくつものハードルがあり、私たちJCGA(一般社団法人日本クライミングジム連盟)のチームはそれらをクリアするため真正面から取り組んできました。

この困難は、既存の価値観では測ることのできない新しいものを産み出す際に必ず生じる一種の必然なのですが、我々自身も未知の価値を伝えることに苦労しました。


しかし、3年目となる今期まで回を重ねるごとに面白さをはっきり理解し、今ではチームの誰しもがその価値を認識するに至りました。ボル検の事の発端や誕生秘話は別の機会に譲るとして、ここでは今私の考えるボル検の魅力を説明したいと思います。


コンペとは全く違う

前述の困難のひとつに、クライマーによるボル検否定という逆風がありました。その中でも多いのが「コンペと同じだから意味がない」という意見です。ジムに集まった人達が列をなして登る絵面がコンペと同じように映るのだと思います。しかしそれは、ボル検の中身を理解していない意見です。


ボル検とコンペとの主な相違点は次のようなことです。

  1. 提出課題のレベルがエントリー前から判明し、確定している
  2. 提出課題のグレードが同じ
  3. 提出課題のタイプがそれぞれ違う(5課題はセッターも異なる)
  4. 成績は他者のそれに左右されない (絶対評価)
  5. 検定後に各課題の解説がある(フォローアップ)

さて、これらが何を意味するのか? 受験者目線で見えるものを簡潔にまとめてみました。( )内はコンペの場合について書いています。

 

エントリー前から課題のレベルが確定しているので、適正レベルの課題にチャレンジできる。つまり見当違いのクラスに出るリスクが少ない。

(コンペでは最終的な選手リストに合わせて課題のレベルが決まるので、競技が始まるまでレベルはわからない。)

 

ボルダリングコンペではいわゆるカテゴリー問題があり、規模に関わらず難問として横たわっています。

ボルダリングコンペのカテゴリー問題を考える(Wikipedia)

 

自分にとって適正なレベルの課題に全員が間違いなくチャレンジできるボル検の仕組みは、これだけとっても非常に優れていると言えます。

また、セッション方式だけでなくベルトコンベア方式でも検定を行う1級・2のクラスは、競技志向の選手にとっても絶好の力試しになると思います。

反対に5級というグレードは、初級者の最初の目標としても適当なレベルでもあります。例えばジュニアクラブや高校の部活動でボル検を取り入れるのも良い活用法ではないでしょうか。

 

タイプの異なる同グレードの課題が5つ揃っていることで、トライのモチベーションを維持できる。

(多くの選手にとって、コンペでは楽勝で登れる課題や不可能に思える課題がある。)

 

ボル検で不得手なタイプの課題が出題されたとして、でもそれは他の課題と同じグレードというのがミソです。「不得意だけどレベル的には出来る!」と思えることは、非常に大きな前向き材料です。

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自分の出来栄えだけが成績になるので、他者との駆け引きは考えなくても良い。

(コンペは勝者と敗者が必ず生じる。また、たとえ完登しなくても他の選手より成績が上なら勝者となる。)

 

ボル検は理論上、受験者全員が全完登で合格ということがあり得ます。合格は他者に勝つことでは達成されることはなく、課題を登り切るかどうかにかかっています

実際にボル検を見た人はわかると思いますが、岩場でのセッションのような雰囲気がボル検にはあると私は思います。

 

課題の解説を聞くことで、足らないスキルや弱点を明確に知ることができる。

(コンペでは課題の解説はない。)

 

昨期の後半から導入されたフォローアップは大変好評を受けています。どんな技能を問う課題であったか、どうすればより良く登れるかを教えてもらうことは、間違いなく上達と成長の糧となります

ボル検の精神として、ただ合否を判定するだけでなく、クライマーを育てそのための向上心や意欲を支援することがあります。

コンペには当然そのような一面がありますが、手法は違えどボル検もクライマーを育てる事業なのです。

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次は体験していただきたい

どうでしょうか? 私の話でボル検の魅力を少しでも理解していただけたでしょうか。


もちろんボル検の価値はこれだけにとどまりません。受験者のみならずセッターを育てる効果や、グレードの統一基準を考えるひとつのきっかけにもなりうるかもしれません。副産的にはさらに多くの可能性を秘めた事業なのは間違いありません。

今期は合計6回の検定回を計画しており、次の検定は7月27日(土)のプレイマウンテン名古屋I.C.店です。

そんじゃそこらじゃお目にかかれない素晴らしいボルダーがあるジムで、純粋にボルダリングを楽しむ機会としてもこの検定はオススメです。


 

締め切りは 7月17日(水) に迫っています。

開催要項、申し込みはこちら

ボル検の面白さと魅力を、是非あなた自身のチャレンジで感じていただきたいと思います。2019714195140.jpg

ジムインストラクター資格

石和店スタッフの遠藤が、このたび日本クライミングジム連盟認定のジムインストラクター資格の試験に合格。山梨県第一号の取得となりました。

この資格は「ただ登れる」というクライマーとしての力量だけではなく、知識や技術を人に教える指導能力とコミュニケーション能力や、その他いくつもの資質を総合的に厳しく審査される資格で、加盟する全国のジムの間で指導サービスの質を一定以上に確保する非常に重要な役割を担っていく、言わば業界標準となるものです。

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今、全国でどんどん軒数が増えているクライミングジムですが、価格はそれほど開きがないにもかかわらず、そこで提供される指導というサービスは非常に大きな差があり、ジムによってはほとんど全く指導がないところもあります。

しかし、特に初級者の方にとって適切な指導というのは非常に大切なものだと私達は考えています。

特にリードクライミングにおける知識と技術は、ひとつでも疎かにすると死亡を含む重大事故に直結する可能性がある最重要科目で誤った指導は許されません。

命を守る技術をしっかり押さえながら、テクニックの基礎と応用、そして永くクライミングを楽しんでもらう道標をお客様に示せてこそ、プロフェッショナル・インストラクターなのだと思います。


お客様へ提供する指導というサービスの品質について、自ら厳しい目で律する。

とても難しいテーマではありますが、今後もピラニアではスタッフの技能向上と資格取得を進め、指導サービスの品質向上を目指して行きます。

ピラニアコラム、はじまります

ホームページリニューアルに併せて、クライミング・ボルタリングに関する読み物ページを「コラム」として設けました。
近日、第1弾の記事を公開予定! お楽しみに!

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