クライミングの用具と用語

クライミング用具

ここではクライミングジムを利用する際に必要となる用具を解説します。これらは全てレンタルしておりますので、初めてご来店される時は特に準備いただかなくても大丈夫です。

また各店舗のショップスペースや通販サイトピラニアネットストアでも販売しております。ビギナーの方にはなじみの薄い道具だけに、何を選んだら良いかわからないことも多いかと思いますので、ぜひジムスタッフにお尋ねください。

 

クライミングシューズ

全てのクライミングで使用します

登る時に必ず履く専用のクツ。滑りにくい特殊なゴムでおおわれ、米粒ほどの小さな突起にもつま先立ちできるように設計されています。
足の指先が少し曲がるくらいタイトな方が登りやすいですが、最初は痛くないサイズを選びましょう。慣れるに従って少しずつ小さなサイズにすると良いでしょう。

マイシューズを購入する場合、1足目は痛くないサイズの方が嫌にならず、クライミングに慣れるのに適しています。後悔しない買い物のためにも、シューズの購入は経験と知識が豊富なクライミングジムのスタッフからアドバイスを受けることをおすすめします。

上級者モデルになるほどつま先が尖ります

上級者モデルになるほどつま先が尖ります

女性モデルはカラフルなデザインが多くあります

女性モデルはカラフルなデザインが多くあります

 

チョーク

チョークは手のひら全体にすりこむようにすると効果的です

チョークは手のひら全体に
すりこむようにすると効果的です

全てのクライミングで使用します

手につける滑り止めの白い粉末。体操競技で使用するものと同じで、成分は炭酸マグネシウムです。

チョークは汗を吸い取る特性があり、滑り止めとしてだけでなく、汗でふやけた手の皮膚がヒリヒリしたり、剥けてしまうようなケガの予防に大きな効果があります。

吸い込んでも無害ですが、衣服に付着しやすいので、登る時はチョークがついてもよい服装で。

 

チョークバック

全てのクライミングで使用します

チョークをいれる袋。登りながらチョークをつけられるよう腰にぶら下げるタイプが一般的ですが、ボルダリングの場合は地面(マット)に置いて使うバケットタイプも使いやすく人気があります。

素材やカラーも様々な種類がある用具なので、購入の際は自分の好みのものを選んでください。

大きくて深いバケットタイプはチョークがこぼれにくく使いやすい

大きくて深いバケットタイプはチョークが
こぼれにくく使いやすい

こんなカワイイチョークバッグもあります

こんなカワイイチョークバッグもあります

 

ロープ

ロープ

トップロープクライミング
リードクライミングで使用します

クライミング専用のナイロン糸で編んだロープ。約1cmという細さですが通常の使用では切れることはありません。

登る人はロープの末端をハーネス(安全ベルト)に結んで使用しますが、結び方や操作などに安全上の決まりがあり、扱いには正しい知識と技能が必要です。

 

ハーネス

ハーネス

トップロープクライミング
リードクライミングで使用します

ロープを身体に結ぶための安全ベルト。クライマーの他、ビレイヤーも着用します。

腰と太ももをサポートする形で衣服の上から装着しますが、身体の小さなお子様には全身用のハーネスもご用意しています。

 

ビレイ器

ビレイ器

トップロープクライミング
リードクライミングで使用します

ロープでクライマーを確保するときに使用する器具。

ロープの摩擦を利用して、体重のかかるロープをわずかな力でコントロールできます。

こちらも様々な形状タイプがありますが、それぞれに使用方法が定められているので、使用前や購入前には必ず説明書を読んだり、わからない場合はスタッフのアドバイスを受けてください。

 

 

クライミング用語

クライミングの用語は数多くありますが、ここではジムで登っていただくときに知っておくと便利な用語について解説します。

日本に定着しているクライミング用語の多くは発祥でもある英語やドイツ語ですが、現在は和製英語のジャパンオリジナルな用語も少なくありません。
 

共通用語

ウォール

壁のことです。クライミングジムの多くが木製の壁にホールドを取り付けています。
またピラニアではより自然の岩に近い感覚で登れるよう、立体的な形状のウォールを採用しています。

オブザベ

オブザベ

オブザベーション = 下見のこと。主にホールドを持つ手の順番を考えている。身振り手振りを交えてシミュレーションするとイメージしやすいが、回りからみると下手な盆踊りにみえなくもない。

ガンバ

登っている人を応援する日本のクライミングでは一般的なかけ声。
用例「A子ちゃんガンバ!」

しかし今の時代に「ガンバ」はダサいとの理由から、代わりとなる言葉を探そうという試みが全国で続いていますが、残念ながら定着にはいたっていません。何か良い応援のかけ声があれば、ぜひ提案してみてください。

ちなみに英語では「カモン!」、フランス語は「アレ!」、スペイン語では「ベンガ!」と国によって様々です。

グレード

グレード

課題やルートの難しさの度合いを示した指標。
日本で使用されているボルダリングのグレードは「そろばん方式」と呼ばれ、「○級」や「○段」と書き表します。
しかしこれはスポーツ検定のような人に対する認定ではなく、課題やルートそのものにつけられるものです。

ピラニアではボルダリングのグレードはシールの色によって11段階に、リードクライミングではアメリカで考案された「デシマルグレード方式」によって約20段階の難易度に別けていて、登ることで自分のスキルを知る目安となります。

セッション

セッション

ひとつの課題を何人かで交替しながらトライすること。
気持ちがハイになったりしてとても楽しい。また、セッションではより良い登り方が編み出されることがままあり、結果としてひとりでトライするより早く登れることが多いが、自分だけ登れないと非常に悔しい。

img

チョークアップ

チョークを手につけること。またはその動作。

トラバース

横に移動しながら登ること。
真上に登ることは直登(ちょくとう)と言います。

パキる

指を故障すること。パキっ!と折れたような激しい痛みを感じた時には「パキった」と言う。指は一度パキるとなかなか完治しないため絶対に避けたいケガである。

パンプ

登っている時に前腕が疲れて握力を失ってしまう状態。
初心者はあっという間にパンプしてしまいますが、それは力が無いのではなく、多くの場合登る時の力(りき)み過ぎによって引き起こされています。
パンプしすぎると手がワナワナ震えたり、後で筋肉痛になったりするので、パンプしすぎないように適度に休憩しながら登りましょう。

フットホールド

その名の通り足の置き場所となるホールドのことで「スタンス」と呼ばれることもあります。

フラッシュ

課題やルートを1回目に完投すること。クライミングは少ない回数で登り切ることが評価されるので、フラッシュは最も良い試技ということになります。
フラッシュは主にリードクライミングで使用する言葉で、ボルダリングでは「フラッシュ」と言います。また「一撃」という言い方も一般によく使われます。
用例「あの課題は一撃狙ってます。」

ホールド

壁に取り付けられた手がかりです。材質は主にプラスティックで自然の石ではありません。
「石」「岩」という言い方は(素人的なため)使われません。
ホールドには様々な種類がありますが、どれも太い金属のボルトやビスで固定されています。
また、課題やルート(後述)を示すために、ホールドの脇に目印となるシールが貼られています。

ボルダー

ボルダーとは英語でゴロンと独立した大きな石のことを意味します。そこを登ることをボルダリングという語源です。
よくボルダリングのことを略して「ボルダー」と呼ぶ人がいますが、正確には間違った使いかたです。

ムーブ

クライミングにおける技、テクニックのこと。
直訳では「動き」ということになりますが、動き方の種類によっていくつかの技として分類されています。
その課題をどんなムーブ(技)で登るのかはクライマーの個性で、持っているスキル(技術)そのものとも言えます。

レスト

登っている途中で、手を休ませて体力を回復させること。
ホールドから片手を離して力を抜いたり、軽く振ったりしてリラックスさせながら行うと効果的です。

課題・ルート

登るコースのこと。通常ボルダリングでは「課題」、ロープを使用するクライミングでは「ルート」と呼びます。
また課題やルートには名前がつけられており、登る人が識別しやすくなっています。
お客様におすすめしている課題には、ホールド付近に目印となるシールを貼って示したり、図示したものをファイルにとじてあります。

課題シール

ホールド付近に貼られた課題の目印となるシール。色によってレベルが区別できるシステムになっている。

完登(かんとう)

課題やルートをスタートからゴールまで落ちずに登りきること。
クライマーは皆、完登を目指してチャレンジします。

上裸

上裸(じょうら)

上半身はだかの略。
クライマーは人体模型と見まがうばかりの肉体美を持っている男子も少なくなく、目の保養になるという女子もいるとかいないとか。しかしなぜ上裸になるのか? その理由は一般人には理解しがたいとされている。

 

ロープを使うクライミングの用語

img

クリップ

登りながら中間支点(カラビナ)にロープをかけること。登りながら片手で行う作業なので、練習が必要です。

テンション

ロープのたるみをなくしてクライマーを確保すること。クライマーがビレイヤーに対して使う一般的なかけ声です。
用例「あぁぁ落ちそう…テンション!」
ちなみにテンションは和製英語で、英語では「テイク」と言います。

プリクリップ

安全確保のために、あらかじめ1~2箇所程度のクリップをしてから登ること。

ビレイ 

クライマーを確保(ロープを操作して地面まで落ちないようにする操作)すること。また確保する人をビレイヤーと言います。

 

番外編

ピラニアで使用される独自の用語

ワッショイ

「ガンバ」と同じ意味。ただし真剣にトライしている人には使わないほうが良いでしょう。

パツパツ

腕や全身のリーチがいっぱいに伸びきった状態。
バランスが非常に悪い状態で、なるべく避けたいムーブです。
用例「これ、パツいなぁ」

ゴチ

人から勧められた課題を軽く一撃したときに「ごちそうさま」という意味で使います。
あまり連発すると嫌味に聞こえることがあるので、控えめに品よく言うのが賢明です。

ワチャる

ギリギリの状況でホールドをつかむ時に手がパンプして不器用になり、あたふたするような様。
用例「ワチャってホールド持てなかったよぅ。」

 

他にも様々な用語がありますが、専門雑誌などで知ることができます。また、新しく耳にした用語はスタッフに聞いてみてくださいね。
 

  • mainbanner
  • mainbanner03
  • mainbanner05