石の魂

なひっくすから、数日前に小川山の「黄泉」のスタートのホールドが欠けたという情報を得たので、さっそく見に行ってみました。 061018_yomi01.jpg なるほど、左手のカチがバックリいってます。話を聞いた時は「?」でしたが、見てみると納得です。いや、何が欠けるか分からないものですね。 欠けた跡には、極悪のカチが残っていますが、スタートできません。あれこれ試して、結局欠けたエッジの少し上にある、指の第一間接の半分くらい入るポッケを使うことにしました。この岩は痛いホールド天国ですが、このポッケも強烈に痛い。気持ちを高めないとスタートできません。 で、「黄泉」も「輪廻」も登れました。どちらも前よりは悪くなりましたが、かといって四段かと言われると、やはり三段のままのような気がします。特に「輪廻」は元々少し甘かったような気がするので、ジャスト三段かもしれません。 今回は、それほどの変化はありませんでしたが、時には課題が大きく変わったり、考えられないようなホールドが欠けることもあります。課題が変わってしまうということは、登る側にとってショッキングなことです。しかし、同時に新たな可能性が開けることでもあると思います。かつて「冬の日」は、フェースの真ん中に掛かりのよいカチがあって、おそらく初段くらいの課題になりそうでした。しかし、それが欠けた後に今の「冬の日」がスタートした訳です。だから、欠けたという情報を得ると、少しだけワクワクして、すぐに駆けつけます。 岩は絶えず変化し続けるし、クライマーは絶えず登り続ける。岩もクライマーも流れゆくということですね。
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