ボルダリング ・ジャパンカップレポ その2

今年のBJCは大分県竹田市竹田高校の体育館で行われました。 竹田市は大分(おおいた)でも大分(だいぶん)熊本より、山間の小さな城下町です。 当日朝、会場近くの神社で健闘祈願。 竹田市 ↑歌曲「荒城の月」のモチーフとなった岡城近くにある広瀬神社から見下ろす竹田の町並み。 男子の競技については優勝された渡辺数馬くんのブログに詳しいので、女子の方をダイジェストで。

女子予選

予選は6課題。 3課題目からが勝負となります。 071201_SF1.jpg Atorixの後ろには、萩原亜咲さん、尾川智子さん、野口啓代さんといった有力選手がつづきます。(ま、これはこれで見ていて壮観ではありますが。) 1,2課題はリードルートの一部を切り抜いたような内容。 3課題目は緩傾斜→マントルというシンプルな構成ながら、ダイナミックに甘いリップをとらえるのが悪そうです。マントリングした足下の高さもずいぶんあって、怖がる女子選手もいました。昨年のBJC加須のスラブもそうでしたが、安全に関してもっと配慮してもらい所。ISFCのルールでも高さの規定があるはずですし、選手の安全確保のプライオリティは最優先していただきたいですね。 そして、4課題目。 140°からカンテを回り込んで100°ほどの傾斜を左上する課題。 垂壁に入ってからスローパーの前後で大きな正対引きつけムーブがあり、Atorixが苦手としてきたパターンです。 071201_P4.jpg ↑このあと左手のスローパーをマッチして、左のガストンガバ目がけて引いていく。 しかし、この引きつけを肩を開くようにしながらギリで耐えて、なんとか終了点をゲット。一度は指先ガストンで静止したもんだから、見ているこちらも心臓が止まりそうでした。 次、5課題目。 いかにも難しそうな気がしたのは、どでかいホールドが威圧的にルーフに張り付いてたからか? いや、実際難しそうです。 右手がでっかいピンチ(?)から、左のガバにランジするんですが、振られを殺さないと飛んで行ってしまうダイナミックな課題です。 さらに出だしにも、足が切れるムーブがあり、力の無い選手は容赦なくここでふるい落とされます。 Atorixは出だしを男ムーブ全開の懸垂で突破。しかし、写真のランジは×。 ラスト1分は、取り乱したように無駄なトライを重ねてしまったのも反省点。 ここは冷静に次へのチャージを図るべきところです。 071201_p4ogawa.jpg 続く尾川さん。 2度目のトライは、左手をホールドすると同時に気合いの声一発。 しかし、回転する下半身を止められず失敗。 直後、舌を出して恥ずかしいような仕草をされたのは、会場があまりに静かで気合いの乗りにくい雰囲気だったからでしょう。確かにこの日の声援は小さく、今までに無いほど静まり返っていました。 まぁ、声援というのは自然に口をついてでるものです。僕はじっと清閑するタイプですが、それでも衝動的に声をかけている自分にハッとするときがあります。 選手の頑張りに大きくなる声援。それに呼応する選手。 コンペという特異な空間で起こる興奮は、全て無意識のうちのものであれば良いんですが…。 さて、これを完登したのは野口さんのみ。 ランジに入る瞬間に、重心を左のホールド直下にスライドするような動きを見せた時、他の選手と野口さんを隔てる力を見た気がしました。 6課題目。 大きなデッドで入って、でかくてキモイホールドの切り返し→クロス。 071201_P6.jpg 終わってみれば、Atorixは6課題中5完登で、堂々の5位通過。 こらえるところはこらえる登りができて、内容的にも成長を感じた予選でした。 決勝に駒を進めた選手の中には、同い年(12)の小田桃花ちゃんもいます。(たぶん)盟友の尾上彩ちゃんは残念ながら通過ならず。来年は決勝で会おうね。 明日はついに決勝です。 その3につづく
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