今日はややマニアックな話題です。
カタパルトに設定したランジの課題のムーブです。
左手は浅くてやや外傾したポケット、右手はガストン向きの深いポケット、フットホールドはトンネルの天井です。
で、頭上やや左のスローパーガバに右手で飛びつくんですが、オーソドックスな正対ムーブだと直感右足で踏切りたくなります。でもこれだと、距離を稼ごうと身を沈めて飛び出していく過程で、左手の外傾ポケットが持ちきれなくなって、取った時の振られに耐えられず、あえなくフォールとなります。スタンスが深いために振られが大きすぎるんです。
そこで、画像のこの人ムーブの登場となるわけです。
飛び出す前に身を沈めすぎずに、なるべく次取るガバの真下に重心をもっていくようにそっと足を伸ばします。
この時、踏切足は左足になるんですが、じゃあ右足は何をしているかというと、伸ばした「たわみ」のない手足で反動が付けられるように、振り子のように使うんです。
天井にすりつけるのではなく、真下にフラッギングしながらやや右に振ってから発射すると、あら不思議。
後方ではなく上方にジャンプするんで振られは最小限に食い止める事ができて、難なくキャッチ(のはず)です。
ちなみに、画像の左足はちょっと曲げ過ぎ。
本来はもっと真下から飛ぶ感じがベターです。
言葉では上手く伝えにくいんで、興味ある人は一度トライしてみて下さい。
グレードは2Q。一応グリーンのピラニアシールを貼っておきました。
さて、このフラッギング・テクニック。
(や)の記憶では10年ほど前にFreeFanの誌上でクリス・シャルマの強さを科学的な考察のもと分析した杉野保氏の記事で紹介されたのが、広く知れ渡る最初の機会でなかったかと思います。
考えてみれば理屈は単純。
でも、経験がないとなかなか思いつかないムーブですし、実際難しく感じる。
逆説的に言うとこういムーブの経験、それも成功経験があればムーブの選択肢に入ってくるわけです。
やっぱり、やるしかないんです! 出来るまで。