南アルプス店のオープンが近づいてきました。
実に6週間に及んだボルダーの工事もついに完成をみて、その姿を公開できる状態となりました。
「登りたくなる形状」と「飽きのこない形状」の融合が今回のデザインテーマでしたが、BOTANIXの手によって見事に融合され、信じられないほど美しいボルダーに仕上がりました。
ということで、ここで少しだけ南アルプス店のボルダーをご紹介します。(ホールドがついていない無垢な状態はわずか1日だけなので、実は貴重な写真です。)
ジムに入ってまず目に飛び込んでくるのは、津波を思わせるの強傾斜壁。さらに右のダブルカンテでしょう。
ドーム状の壁は、どういうラインどりで登っても同じ角度はないわけですが、飽きる飽きない以前に登るとどういう感覚なのか? 僕もわかりません(笑)
そこから左は緩やかにテーパーした123°ですが、ドームと交わる部分が大きくアールした独特の凹角になって迫力満点。内面登攀的な動きもできそですが、面が広いので閉塞感もなく、様々な課題が誕生しそうです。
さらにそこから左面は、石和店でも一二を争う人気エリア「ヌリカベ」に近い傾斜が、右に流れた反りカンテで繋がります。
このカンテラインは人気になるのは間違いなさそうですし、左の広いうす被りは、石和店では難しかったコーディネーション系の課題も容易に設定できると思います。
そして左端。ここは正面から見ると一見フラットなスラブと、90°に開いたコーナーに見えますが、左からよくみて見ると右に行くにつれて傾斜が増す「ねじり壁」になっています。コーナーは上部で120°以上まで浅くなり、弱点が消滅する仕掛けです。これも登ったらどんな感覚になるんでしょうね。
これで終わりではありません。右のダブルカンテ裏にもエリアがあるのですが、それがこれ。
理屈抜きでカッコイイ圧倒的なS字カンテと、スラブへ繋がる緩やかな凸面が自然のボルダーを彷彿とさせます。
全体を通して、ジムのボルダーでネックとなる凹角をなるべく減らし、その上で凹角の短所を逆に壁の変化に転換することで長所にできたのではないかと思います。ま、それも登ってから検証というかお楽しみですが、どこをどう登っても楽しそうなボルダーに間違いありません。
さて、明日からはセット作業が始まります。
ピラニアスタッフはもちろん、ピラニアにゆかりのあるあの人もゲストで来てくれるようです。
どんな課題が飛び出すか、こちらも楽しみになってきました。というわけで、気になる人もそうでない人も続報をお待ちください。チャオ!