想像

登攀日和だった大型連休、うち1日を小川山で過ごす。

混雑する岩場は基本好きじゃないけど仲間とセッションできることは楽しい。

モノポケに根負けした後は未登のおススメ課題へ。

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「これね、良い課題だからやってみて。」20課題程、登喜男さんにチェックを入れてもらってから数年、今日はこの課題を。

取り付きからしてムーブは分かった。問題はその体勢になるまでのホールディングと離陸時のフットホールド。「とりあえずこの足で…」などという安易な取り付きでトライしたくない。

離陸とマントル時のフットホールドに足送ることが出来る離陸足の位置を探る。およそ確定させたら力の入る手のホールディングを探る。右手は決まった。左手は悩む。二通りの持ち方、離陸とマントルのどちらを優先させるか。ここは右手と離陸足の信頼度から確定する。数パーセントの不確定を確定に出来ない自身の経験値。っしゃ、いってみるか。

力む両手、当て込む足、静かに離陸して最もムダのない軌道で重心をキープしながらマントル足を決める。乗った! 岩をなめるようにじわじわと返しきることが出来た。リップの縁に立てたことで9割の安堵感。最適な踏み足を2、3歩選びダイクに手が届いた。そのままてっぺんまで。

じつに嬉しいトライだった。こんなホールドの配列でも登れるんだなぁっていう発見や喜びが初登時にあっただろうなぁと想像する。

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自問自答するt-mo君。岩の名前の由来も伺える美しい岩だ。

このあとt-moくんも完登。マントル返してからのスラブで足を滑らせて危うかったことは黙っておこう。

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同じエリアにある僕のおススメ課題をトライするhiromiちゃん。トリトン5級をきっちり登った彼女、同じ5級ではないなっていう表情。ムーブが想像できるくらいの経験値を上げていくのはこれから。

こんな岩も楽しいものだ。また行こう。

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